収支報告書は、管理組合のお金の動きを示す基本資料です。しかし、会計に慣れていない理事にとっては、どこを見ればよいか分かりにくいことがあります。
収支報告書は、収入、支出、差額、予算との差、残高を順番に確認すると理解しやすいです。書き方では、費目を分けすぎず、前年や予算との比較ができる形にすることが大切です。
管理組合の収入には、管理費、修繕積立金、駐車場使用料、駐輪場使用料、専用庭使用料、雑収入などがあります。収支報告書では、どの収入がいくら入ったかを分けて記載します。管理費会計と修繕積立金会計を分けている場合は、混ざらないように注意します。
見方としては、予算どおり入金されているか、未収金が増えていないかを確認します。駐車場の空きや滞納があると、予定より収入が少なくなる場合があります。金額が予算と大きく違う場合は、理由をメモしておくと総会で説明しやすくなります。
支出には、管理委託費、清掃費、設備点検費、保険料、水道光熱費、通信費、修繕費、備品費などがあります。日常的に発生する費用と、臨時で発生した費用を分けて見ると、管理状況が分かりやすくなります。
書き方では、細かすぎる費目にすると読みにくくなり、まとめすぎると内容が分からなくなります。理事会で管理しやすい範囲に整理し、必要に応じて内訳資料を別に保管します。修繕費が大きい場合は、どの工事に使ったかを説明できるようにしておきます。
収支報告書で重要なのは、予算と実績の差です。予算より支出が増えている費目、逆に使っていない費目を確認します。差額が大きい場合は、単発の支出なのか、今後も続く傾向なのかを分けて考えます。
たとえば、電気料金や保険料の上昇は翌年度予算にも影響する場合があります。一方、単発の修繕や備品購入は、次年度も同じ金額を見込む必要がないことがあります。予算との差を確認することで、翌年度の予算作成にもつながります。
収支報告書の最後には、現金や預金の残高を確認します。通帳残高、会計帳簿、収支報告書の数字が合っているかを見ることが大切です。管理会社が会計処理を行っている場合でも、理事会として確認する姿勢は必要です。
領収書、請求書、振込記録、契約書などの証拠資料も保管します。すべてを総会資料に載せる必要はありませんが、質問が出たときに確認できる状態にしておくと安心です。監査担当者が確認しやすいよう、費目ごとに整理しておくと実務が楽になります。
監査を受ける前には、収支報告書、通帳、請求書、領収書、理事会承認の記録をそろえます。監査担当者が短時間で確認できるよう、費目ごとに資料を並べると実務が楽になります。疑問点が出た場合は、総会前に会計担当や管理会社へ確認しておくと説明が安定します。
収支報告書は、次年度の予算づくりにも使います。支出が増えた費目、使わなかった費目、毎年同じように発生する費用を確認すれば、翌年度予算の精度が上がります。単年度の結果として見るだけでなく、管理組合のお金の傾向を見る資料として扱うと、理事会の判断材料になります。
収支報告書は、収入、支出、予算との差、残高を順番に見ると理解しやすくなります。書き方では、費目を整理し、増減理由と証拠資料を残しておくことが、総会での説明につながります。