最終更新: 2026年7月26日
管理会社に会計を任せている組合でも、決算書がどう作られているかを理解しておくと、監事監査や総会での説明が格段にしやすくなります。会計ソフトの仕組みを知ることは、数字を疑うためではなく、数字を説明できるようになるためです。
管理組合会計の要は、管理費会計・修繕積立金会計・その他会計(駐車場使用料等)を明確に分けて管理することです。多くの管理会社は専用の会計ソフトでこの区分経理を行っており、自主管理の場合は市販の会計ソフトや表計算での代替も可能ですが、いずれの場合も三つの会計を混同しないことが最初のルールになります。
管理費は日常の維持管理費用(清掃・設備点検・管理員人件費等)に使われ、修繕積立金は将来の大規模修繕に備えて積み立てるものです。目的が異なるため、標準管理規約でも会計を区分することが求められており、管理費の余剰を修繕積立金に流用する、あるいはその逆を行う場合は、原則として総会決議など相応の手続きが必要になります。
管理会社によって使用する会計ソフトは異なりますが、共通して確認したいのは、①管理費・修繕積立金・その他会計が科目レベルで分離されているか、②月次の入出金明細が理事会に開示されるか、③決算時に区分所有者ごとの管理費等収納状況が確認できるか、の3点です。管理会社変更の際は、会計データを新しい管理会社・ソフトへ引き継げるか(フォーマット互換性)も確認しておくと移行がスムーズになります。
管理会社を使わない自主管理組合では、市販の会計ソフト(個人事業主向け・NPO向け等を流用するケースが多い)や、管理組合会計専用のクラウドサービス、表計算ソフトでの手作業管理などが選択肢になります。手作業管理は自由度が高い一方、属人化しやすく、担当者交代時の引き継ぎが課題になりやすい点に留意が必要です。
Q: 会計ソフトを変更すると過去のデータはどうなりますか。
A: ソフトによってデータ移行の可否・方法が異なります。変更前に、CSV等の汎用形式でのエクスポートが可能かを確認しておくと安全です。
Q: 監事は会計ソフトの操作方法まで理解する必要がありますか。
A: 操作方法そのものより、出力される決算書・元帳が管理費と修繕積立金で正しく区分されているかを確認できれば足りるのが一般的です。
管理組合会計の基本は、管理費・修繕積立金・その他会計の区分経理です。会計ソフトや管理方法にかかわらず、この区分が守られているかを理事会・監事が確認できる状態にしておくことが実務上の要点になります。
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